「ワーイ!ワーイ!」

テンション高めにはしゃぐまっちゃん。
前々から話だけは聞いていたが、冬季間だけ猪猟が解禁になり、この時期になると、「山男達」がいっせいに山へ入り始める。
西表島で捕れる猪はなんと「刺身」で食べれるため、人気が高い。本島、石垣の猪に比べ、山から町へあまり下りてくることがなく、山のものを食べているため、臭みや寄生虫もいないと言われているためだ。
今回、カヌー業者仲間で知り合った猪猟をやっている師匠にお供させていただく機会を得た。
早速、獲物がワナにかかっているかワナまわりへ「ワクワク」気分で山へ入った。

が、しかし、道がない。
ごろごろ岩の転がる斜面に木が生い茂り、蔓が行く手をふさぎ、急斜面。そして、岩が良くすべり、よく転がる。
そんな道なき道を師匠は、捻挫しているはずの足をかばう様子もなくスタスタ歩き、所々に仕掛けられた罠をチェックしてゆく。
仕掛けているワナの構造は、シンプルだ。
まず、猪のよく通りそうな道に少し穴をほる。

穴の手前に、ワイヤーの引っ掛けるピンを打ち込む。

猪が通った時に足がワイヤーに絡みつくように、穴に沿ってワイヤーを張る。

穴が猪に気づかれないように落とし穴を作る。このときに、ヤマネコなどが通過しても落ちないくらいの強度で作るのが、ポイント。あとは、上に土をかぶせ、ワイヤーは木などでカモフラージュし、猪が通るのを待つ。

人によってそれぞれ使うものや、仕掛け方、使う道具が異なるようだが、皆個々で研究されているようだ。
そして、それぞれ山によって縄張りが決まっているようで、人がワナを張っているところで勝手にワナを張ることはできないようだ。
また、環境保全等で、かけられるワナの数等も決まっており、いろいろとルールがあるようだ。
いろんな話をしながら、山の上までやってきた。

ここまで、収穫なし。
結局この日は、どこにも猪はかかっていなかったようだ。
残念。。。
かかってれば、猪を担ぎ、山を下り、解体作業があり、その後「猪刺
」をちょいペロリすることができたかもだが、ワナを一回りし、約三時間ほどで山を下りてきた。
西表島の山で生活する人の一部を体験させていただき、またさらに興味が湧いてきた。勉強になりました。
師匠、どうも、ありがとうございました。
また、機会ありましたら、是非お供させてくださいまし。
「お疲れ様でした」